ハーブは、自然療法の一つとして、多くの人々の健康管理や病気の予防や治療を行う際に使用されてきました。
その歴史は、古代人の時代から続いており、最も歴史がある自然療法だと言えます。
ハーブの歴史をたどってみると、古代エジプト時代の紀元前1700年頃に書かれたパピルスの文章には、アロエなど約700種類のハーブが記載され、湿布やうがい薬などにも使っていたことが残されています。
インドで有名な伝統医学アーユルヴェーダの書物にも同様に薬用植物が載っています。
古代ギリシャの医師ヒポクラテスは「体液病理説」という考えのもと、400種類にも及ぶハーブの処方をまとめています。
19世紀の初頭まではハーブ療法が医学の中心でしたが、1827年頃に抗炎症作用や鎮痛作用のあるハーブより、サリシンというせいぶんが分離されたのをきっかけに薬の世界で大きな変化が始まりました。
ドイツにいた際に私が実験していた際も木々からアスピリンが抽出できました。
20世紀を過ぎると、病原菌を殺す抗生物質が作り出され、医学の中心は医薬品を扱う近代医学に移ることになりました。
医薬品には、副作用など医薬品自体の問題も多く出てきたことに加え、工場排水などによる環境汚染が社会問題となり、今では近代医学と自然療法の長所を生かした統合医療が始まってきました。
まだまだ日本では薬社会なところはありますが、薬に頼らないで健康に元気に、そして癒されるハーブ療法を広めていきたいと思っています。